江戸川のくわまん

ザリガニの鳴くところの江戸川のくわまんのレビュー・感想・評価

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)
4.0
本作の時代背景は60年代後半、というと50年近く前・・日本でも貧しい家庭が多く我が家もその一つでした。さすがにここまで無法?ではなかったのですがその設定も、ミステリアスな展開もラストもある種「脇役」であり(ディテールはとてもよかった!)2時間で見事に「偏見」の本質を描いてくれた秀作でした。
「偏見」を跳ねのけるためには大きな生きる強さと数少ない協力者の運が必要・・という
映画でも見慣れたテーマは堅苦しくなる場合が多いのですが、本作はドラマとしても面白い。カメラはほとんど「偏見」を受ける側にいて「偏見」を持つ側は最小限に抑えられてますね…どちらかというと「偏見」を持つ側の大衆にいる私にはそれで十分で、胸に深く届いてきました。
やはりテーマがバシッと届いたときは
映画としての価値がより伝わると改めて感じさせてくれました。