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ザリガニの鳴くところのoimoのネタバレレビュー・内容・結末

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

サスペンスの顔したラブロマンス寄りのヒューマンドラマかぁ、と思いながら観ていたら、ラストでぶっこまれた衝撃の真実に目をひん剥いたまま固まってしまった。
これは良い。
気持ち良い裏切り。

爽&快。

でも、街の人達に”人と猿の間のミッシングリンク”とか後ろ指さされている現状を、弁護士の紳士を通してそういう悪意に満ちた偏見どうかと思うよ!というような文脈で話が進んで行くのに、蓋を開けてみたらその陰口もある意味的を得ているし、カイア本人も別に最初からそこに関しては全然否定してないっていう…
自然界には善悪なんて無い。ただ懸命に生きているだけ、という自論を熱弁するカイアに私は鑑賞中小さな違和感を感じていた。だってそれじゃあ加害者側を、身近な所で言えばチェイスの行いを肯定することにもなっちゃわないか?と…。まさかのまさかの、自分を肯定してたとは…!
良心の呵責や倫理観に揺れる様子は微塵も無かったカイアは、本当に湿地の自然と生き物達に育てられた野生の人間だった。

強い。強過ぎる。


これはもしかすると…忽然と姿を消してその後作中で不自然な程一切の存在感を無くした父親も…………🙏
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