まーし

ザリガニの鳴くところのまーしのレビュー・感想・評価

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)
3.8
ノースカロライナ州の湿地で青年の変死体が発見された。容疑者は湿地でたった一人で暮らす少女カイヤ。彼女は「湿地の娘」と町の人から蔑まれ、孤独に生きていた。身の潔白を晴らすため、法廷で少しずつ明らかになっていくカイヤの半生。そして青年殺しの真犯人はいったい・・・的なお話。

後輩が原作小説おススメしてて、ずっと気になってたけど結局映画で観ました。
美しい湿地の風景とか優しい語り口はよかったけどこれは小説で読むべきだったな~~。壮絶な人生を送る少女の半生は文章で噛みしめていくべきだった。映画自体は全然悪くないんだけど、濃密な時間がどうしても駆け足で語られていくのはもったいなかった。

ストーリーも面白かった。犯人が最後までわからないミステリー要素あり、カイヤを取り巻く人々のヒューマンドラマあり、若々しい恋愛要素あり・・・。雑貨屋のおじさんとか弁護士たちの、彼女を堕落させない手の差し伸べ具合がめっちゃ好きだった。恋愛要素も自分がいろいろと経験した今だからこそ、そうなるよなぁと思って観てた。

一番引っかかったのはカイヤが綺麗過ぎるところだな・・・映画として仕方がないけど、ほぼ世捨て人な暮らしをしているカイヤがいつも綺麗でオシャレなのは違和感を感じざるを得ない。まぁ映画の主演が臭そうで毛深かったりしたら観る気失せるんだろうけど。そういう点でもやっぱり小説で読むべきだったかもしれない。
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