カポERROR

ザリガニの鳴くところのカポERRORのネタバレレビュー・内容・結末

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

例え強引すぎる設定(人里離れた湿地帯の家で6歳からたった一人で生きてきた美少女)であろうとも、例え西村京太郎もビックリの時刻表トリックがガッツリ使われていようとも、そんな瑣末なツッコミは、この際燃えるゴミの日にポイしてByeして、ただただスタンディングオベーションで拍手喝采を贈りたい。
脚本・演出・構成・造形・演技が至高であれば、設定やギミックが些か荒唐無稽であっても傑作になる…本作はそのお手本のような例だと言える。
色々賛否はあるようだが、私は非常に楽しめた。
例えば、夜中のバス停に鬼の形相で猛ダッシュするカイアの姿を妄想して午後ティー吹いたり。
ラスト『この秘密は墓場まで持っていく』を見事に体現した最愛の妻に対し、放心した夫のあのなんとも言えない表情…それとモニター越しに映る私の放心した表情が、シンクロ率100%で生茶吹いたり。(そのくだらない発見こそ墓場まで持っていけ。)
兎にも角にも、この上なく愛着の湧いた作品なのである。

もう一つ、本作の製作に関して余談を記したい。
私はこの作品を観た時に、メイキング映像も合わせて視聴することが出来たのだが、そこでインタビューに答えるキーパーソンの中に、『リース・ウィザースプーン』の姿があった。
私が愛してやまない『キューティー・ブロンド』の主人公役で知られる彼女。
実は『ゴーン・ガール』や『ペネロピ』等の製作・プロデュースに携わっていることを御存知だろうか?
私は彼女の女優としてのスキルのみならず、映画製作に対する並々ならぬ拘りに大変好感を持っている。
現に彼女がプロデュースで関わる作品どれもが魅力的で、私の琴線に触れる作品が多い。
そして、本作もその一作に加わったわけだ。
今後も彼女のプロデュース作品は要チェックである。
次回作を心から期待したい。
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