龍生

ザリガニの鳴くところの龍生のネタバレレビュー・内容・結末

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

冒頭結構なサスペンスかと思いきや、途中から結構な恋愛物になる。
クズに人生を翻弄される可哀想な子の話。
子供時代の子役はよく見つけたなと思う。大きくなったら確かにあんな感じになりそう。

負ければ死刑になるかもしれん裁判の最中にメモ取ってる様に見せかけて余裕で絵描いてるカイアはやはり精神的にちょっとヤバい。
余裕過ぎて裁判中「ダンサー・イン・ザ・ダーク」みたいに突然踊りだすんじゃないかとハラハラしたわ。

面白かったけど結局ザリガニの鳴くところの意味はよくわからんかった。


この後結構なネタバレ含みますので見てない人は絶対に見ないでください。




まず一人目のクズ。父親。
自分の思い通りにならないとキレてDVしまくるクズ。
最初に母親、後に子供たちと続々と家を抜け出し最後にカイアだけ父親と一緒に残る。
父親は暫くは優しくなるのだが、家を出た母親からの手紙が届いた後怒りだし、しばらく後にカイアを置いて父親も家を出ていく。
後にその手紙がカイアを自分の手元に呼び戻すために裁判するって内容だったて事が判明するのだが、最終的にカイアを捨てて家を出るなら母親の元に返せばいいだろ!って普通に思うのだがそういう事はない。クズの思考はやはり分からん。
カイヤが父親に貰ったバックを大人になっても使ってるのがちょっと切ない。

クズになり損ねた男。テイト。
カイアが初めて恋した男。
大学に合格して街に出る事になり、必ずこの日に戻ると約束した日をすっぽかしカイアを絶望の淵に突き落とす。

10年以上野良として過ごして一切人間に心を許さなかった猫を手懐けて、心の底から信頼しきった状態になった猫を「やっぱ飼うの大変だから」って捨てる位ヤバい事をやってのける。
最終的に悔いてカイアと一緒になるからクズ扱いを免れたが、あれは結構なトラウマを植え付ける行為だと思うわ。

最後の最後、カイアの秘密を知った時の気持ちは分からんが、そもそもコイツが太田裕美の「木綿のハンカチーフ」的な理由でカイアを裏切らなきゃチェイスに惹かれる事もなかったわけだから責める資格はないわな。

2 人目のクズ。チェイス。
コイツが冒頭で殺されて、容疑者としてカイアが逮捕される所から始まる。
湿地の娘と呼ばれて半ば人権すらない位蔑まれてる娘が街の有力者で金持ちの息子のチェイスに目をつけられた時点でカイアはああする以外に生き残る道はなかったわなって感じ。

チェイスがカイアと親しくなるにつれて話す内容は結構本音の部分もあったのだろう。
最終的にクズ野郎の本性を現す訳だが、カイアが好きだったっていう事に関しては、カイアに貰った首飾りをずっと付けてた事を考えれば、あながち嘘でもなかったのだろう。
友達にカイアの事聞かれた時の返答も、自分が湿地の娘を本気で好きになったと悟られたくないからあんな事を言ったのだろう。
そう考えればなんか言う程悪いやつじゃないんじゃないか?ちょっと憎みきれないところがあるよね。



などとちょっとでも思った女性はダメ男に惹かれる素質があるから気を付けろ!


確かにカイアを好きではあったのだろう。だが「は?だから何?」って感じだわ。
もう女殴って部屋で暴れ散らかしてる時点で一発アウト案件だから。
自分で軽く頬を叩いてもそれなりに痛いのに、本気で殴ったら大怪我するのは普通に分かる。それを躊躇なく出来る時点で頭おかしい奴なのは確定。
クズの魂100まで。DVやるやつは死ぬまで治らん。
こんなに謝ってるのに何で許してくれねーんだ!つって怒りだす奴はそもそも悪い事してる自覚すらないのだから治るわけもない。
間違っても私ならあの人を変えられる!とか、私にも悪いところがあった!とか考えちゃいけない!

クズを見たらゴキブリと思え!
クズを見たらそいつの周りにクズが5人はいると思え!

クズに出会ったら容赦なく無慈悲に切り捨てるべし!甘い顔は禁物だ!
優しくすれば付け上がる。執着される。ただし逆上した時は気を付けよう。

クズは何時でもあなたを見ている......
龍生

龍生