ハナカズキ

ザリガニの鳴くところのハナカズキのレビュー・感想・評価

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)
4.5
「聖なる鹿殺し」を見てヨルゴス・ランティモス監督の映画を他にも見ようと思い、うろ覚えのさび付いた頭でうっすら記憶していたタイトル、アマプラに上がってきて、そうこれこれ!と思いマイリストに入れてました。

ここでお気付きの方もいらっしゃるでしょう。そう、ランティモス監督の作品は「ロブスター」。おしい(笑)見る前に気付きましたがせっかくなのでこちらを鑑賞することにしました。

これが面白かった!ジャンルはミステリーとなっていますが、謎解きがメインのストーリーではありませんでした。

物語の冒頭とある事件が起こります。ストーリーはその事件の裁判が開かれている現在(裁判)と過去を行ったり来たりします。

主人公はカイアという女性。ノースカロライナの湿地帯に住んでいて、幼い頃に両親に去られ学校にも行かずたった一人で生き抜いてきました。

物語の大半はこのカイアの半生を綴った成長物語。恋愛ドラマの要素も多くあります。が、やはりミステリー。裁判の行方はどうなるのか。

湿地帯に一人で暮らし、周囲の人とはほとんど接点のないカイアを偏見に満ちた目で見る町の人々。自然の摂理に従って生きるカイア。涙腺の緩む場面があったりと、完全に心を掴まれました。

今年になってまだ3か月半ほどですが、今年見た映画の中でもベスト5に入るくらい面白かったと思います。ちなみにベスト1は「Saltburn」。


ところで、このカイアを演じたデイジー・エドガー・ジョーンズ、全く存知ない女優さんだったんですがとても美しくて魅力的でした。役柄的にすっぴん(っぽいメイク)で髪もぼさぼさだったりするんですが、隠しきれない美貌。出演作品を見るとこれを含めてまだ3作品しかないようです。まだ若いのできっとこれから活躍されることでしょう!
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