ゲンヘイレン

ロストケアのゲンヘイレンのレビュー・感想・評価

ロストケア(2023年製作の映画)
4.1
"安全地帯"
とても胸に刺さるワードでした

これは誰にでも起こり得る事
ミステリとして面白くも胸の苦しい鑑賞体験
松山ケンイチ&長澤まさみ
説得力のある作品だった

自分だったらどうしただろう
最初の①
斯波の行動を否定できない自分がいた
しかし共感するのもまた違うのだろう

大友検事は"安全地帯"にいる
確かにそう思えた
大友の言う事は綺麗事に聞こえる
だから余計に斯波の行動を否定できないのだ

その後の行動までも肯定してしまいかねない
そのような考えに流れてしまうほどに松山の演技は胸を打つものだった
助けられた人もいたのだから余計にだ

しかしそこにはハッキリと否定を示した
戸田菜穂の叫びに目を覚ました
あのシーンに答えをみたように思う

斯波を真っ向から否定した大友検事
彼女が父の死を誰よりも伝えたかったのが斯波だったとは
斯波の存在が間違いなく大友を変えたし
大友によって最後斯波は救われた
そう思いたい