拝一刀

ロストケアの拝一刀のレビュー・感想・評価

ロストケア(2023年製作の映画)
4.5
『生きる LIVING』ならぬ、『救う KILLING 』あるいは『殺す SAVING』とでも呼ぶべき作品です。

脚本の完成度の高さと松山ケンイチの演技が素晴らしい。

日本社会におけるスカスカの介護制度の元では、ポッカリ空いた穴の中に一度落ちてしまうとそこはまさに蟻地獄。「絆が呪縛にもなる」という言葉にはただただ頷くばかり。

「地獄の沙汰も金次第」と言いますが「介護の質も金次第」というのが今の日本。

これでいいのでしょうか…?

自分は安全地帯に身を置きながら、声高に「自己責任」を叫ぶ為政者にぜひ見てもらいたい作品です。
拝一刀

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