Kaz66

ロストケアのKaz66のレビュー・感想・評価

ロストケア(2023年製作の映画)
3.9
いや〜、ひたすら重い…社会派作品。
日本は、65歳以上が人口の3割近くを占める『超高齢化社会』。そんなすぐ隣に潜む社会問題である“介護苦”を、日本ミステリー文学新人賞を受賞した葉真中顕の原作、「こんな夜更けにバナナかよ」の前田哲監督、「ストロベリー・ナイト」の龍居由佳里脚本で映画化。
それは“殺人”か“救済”か?
生物学的“生存”か人間としての“尊厳死”か?
家族の“絆”は“呪縛”なのか?
制度としてケアされない“苦悩”を抱える者は誰が救ってくれるのか?…
松山ケンイチと長澤まさみが殺人犯とそれを追及する検事として、究極の選択/愛ゆえの判断として選択していく。
出演陣それぞれに素晴らしい演技、特に柄本明の鬼気迫る演技に、闇と光が入り混じる日本社会の構造“禍”をみました。何が“正しい”ことなのだろう…。
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