もずめ

ロストケアのもずめのネタバレレビュー・内容・結末

ロストケア(2023年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

やまゆり園がモデルと言われていたけど抵抗できない立場の人を介護士が大量殺戮というのが同じなだけで、内容は全然違った。
でも今もどこかでこんなことが起こっていても、ここまで多くの人を手にかけていなければバレていない人もいるかもしれないと思う。
きっと所長の死がなければ誰も気が付かず続けていたよな。
介護状態の高齢者の腕に注射痕があったとしても何も不自然ではないし、訪問診療とか入っていたらその医師が死因書いて終わりだもんな。

シバは高齢者とその家族を救ったんだろうか。
事実として救われた人もいたと思う。
自宅介護は大変。
自分の生活もある。
子供の世話もある。
自分の親が介護状態になってしまったことを直視する辛さ。
誰でも施設に入れるわけでもないし。
そう言う人を国が救うべきなんだろうけど、どうしても取りこぼされる人が出てくる。

でもシバがやったことって、「救おう」という気持ちもあっただろうけど、自分が親を殺したことを正当化したい気持ちがあったのでは。
親を殺したのは救うためだった、そう思いたくて、他の人も殺した。
この人もあの人も救ったよね、自分は自分のことも救ったんだと思いたかった。
心の中ではもちろん葛藤していて、完全に「救った」とは思っていなかったと思う。
だからこその白髪?

白髪設定はいいんだけどあまりにもカツラっぽくて本物の白髪感なく、安っぽく見えたのが残念。かなりマイナス。
もずめ

もずめ