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映画刀剣乱舞-黎明-のmayamaのネタバレレビュー・内容・結末

映画刀剣乱舞-黎明-(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

地味になってるはっしーで笑ってしまった…
物怖じしないギャルのキャラが強すぎるwww
ギャルと長谷部の出会いとバスツアーもうちょい見たかったwww

そこだけではなく、せっかく現代の仮審神者と契約?して顕現した訳なんで、それぞれの背景をもう少し頂きたかったかな…もったいないな…。

物語的には前作のシリアス路線よりもコミカルかつ年齢層下げた子供向け戦隊モノになったような印象でしたが(酒呑童子变化シーンとか長すぎやしませんか…それいらないよねーもっと描くべきとこいっぱいあるのでは?)、前作と変らず殺陣が本気過ぎる。
本格的な時代劇が少ない今、ここまでエンタメとして魅せる殺陣を堪能できる作品は貴重なのでは。
しかも、人ではない設定なのでちょっとやり過ぎくらいがちょうど良かったり。ワイヤーアクション、俳優さんは大変ですが、もっと使ってもいいんですよ…!何ならグリーン・デスティニーくらいふわっふわにやってくれていいんですよ…! 

神通力だもの!(はぁい☆笑顔) 

前作でも思いましたが、ここまでの殺陣をこなせる最近の舞台の若手の方、皆さん凄いですね。三つ巴なシーンの殺陣はあのヒラヒラ装飾可多な衣装にも関わらず、相当振り付け(こういうアクションも振り付けでいいのかな?)大変で難しいのでは。ド派手で目を引く美しい迫力のある本気の殺陣です。

とにかく、ハリウッドの忍者キャラやら侍ソード使い手たちよ、よく見ておけ…!
これが、ホンモノの日本刀の殺陣だ!(笑)

現代には来たことがない刀剣男士を現代に…違和感バリバリかなあと思ってましたが、完璧なコスプレ過ぎて、これはこれで良しみたいな。
ゲームの刀剣男士の性格そのままに、何処に召喚されても三日月おじいちゃんと髭切さんはマイペースっぷりが際立ってました。膝丸くんはあんなにお兄ちゃん大好きなのに時々忘れられてて不憫可愛いな。へっしーは黒田家縁の人らしきギャルに会えて良かったね…ギャルなのにちょっとそんな言葉を何処で?な台詞があって、ん?と思ったらそういう訳なのね…。

前作もですが、今作もラストバトルシーンは刀剣男士増量でお届け!
せっかくの劇場版だもの、盛っちゃって!
しかしこれだけ登場させても未だにリアル顕現してない子がいるとか、メンバー多いな刀剣男士…。
でもあの盛り方するとどうしても『俺たちの戦いはこれからだ!』みたいな気持ちになるな…。
これは一応、『誰もが審神者になれる可能性』ということで、あの場にいた人たちの願いを受けて、彼らを仮の主として、あちこちの『とある本丸』から応援に来たという解釈で宜しいですかね?
自分、ニワカ審神者な自覚ありありなので自信がないな…。

脚本的には、わたしは前作の歴史絡みのシリアスな物語の方が好みですが、(何と言ってもたまたま見た前作の、三日月おじいちゃん役の鈴木拡樹さんが素晴らしすぎてゲーム始めたくらいなので)今作の現代で刀剣男士顕現させる!というのは絵面も含めて面白アイデアで、ある意味挑戦的だったなぁ…コミカル神通力『はぁい!(ウィンク😉)』も見れて大変楽しゅうございました。

ただし、再度申し上げますが、どうにも物語が子供向け特撮みたいで物足りないにも程がありましたけど…。
そこかしこに『女子供はこういう萌え演出とか可愛いのが好きなんでしょ?』みたいなのが垣間見えまして、う〜ん見たかったのソレジャナイ感が…。
それでなくとも刀剣乱舞および刀剣男士を愛する審神者の皆様方は、推しに纏わる歴史をかなりディープに学び、他ジャンルの映画やアニメ、舞台も楽しんでいてエンタメ慣れしてる、ある意味場数踏んでる方々が多い印象なのですよ…
歴『女』とか刀剣『女子』って呼び方を、これは下目線に見てなかったら出ない言葉だな?と感じ取ってそういうのを嫌う誇り高き人たちの沼の印象なんですよね…。
ニワカ審神者のわたしですらその辺感じてるくらいなので、何故こんなある意味幼稚な物語設定と内容にしたのかなーと…人によってはバカにしてんのかって腹をたてる方もいらっしゃるんじゃないかなどうかな。

わし、知ってるぞ…あくまで一般論&わたし調べではありますが、見どころが派手なアクションシーンとか、VFXがハリウッド並、とかそういうとこにお金掛けてるよ!を押し出してくる作品、物語が薄くて褒めるところが少ない作品の、推しポイントとして語られがちなやつだってこと…。
舞台挨拶とかインタビュー見ても、最初はネタバレに配慮かと思ってましたが、見終わってから改めて見ると、どうも俳優さん達もその辺の物語の薄さに気付いてて触れないようにしてるっぽいなとまで思ってしまったな…

俳優さん達や殺陣の演出、VFX制作の方々は悪くないよ、与えられた範囲できちんと役割こなされてましたよ…。
制作側の見せたいものと観客の観たいものが噛み合わなかったのかな…。観たいのは特撮技術とか派手なアクションではなく、そこに至る背景とドラマなんだな…。

それでも、これは俳優さん達の頑張りだけではどうにもならないくらい、刀剣男士の活躍と歴史絡みの物語が見たい勢には物足りないんじゃないかな。
今回、刀剣男士をモノや本来の武器として使う側の人間のお話に焦点当ててましたからね…。まあとにかく観たいのはソレジャナイ感が凄かった。

前作のように、道具として人に使われ、歴史を守る使命を帯びてそれを遂行するために時に意に染まぬ歴史に介入し、葛藤する、あくまで『刀剣男士』とその存在を主体にしたお話をまた見てみたいですね。

とはいえ、何と言っても刀剣乱舞の良いところは『とある本丸』という設定。今回の刀剣男士は恐らく皆さん前作とは別本丸から出張されてきてる名前と設定同じな別の刀な訳でね…

キャラの大まかなところを押さえてさえいればなんとでもなるのがこの自由度の高い刀剣乱舞というコンテンツの素敵かつ良いところなので、続編とかそういう形にこだわる必要は無いのです。
例えば同じ時代の話であっても別の人物を起点にして全く新たに新しいものを作ることが可能(たぶん…でも舞台とかも素晴らしいと聞いてるので、同じ時代の話を別途作るっていうのはハードル高いかな…)。

もし出来るならばまた次作、別のとある本丸からの出陣をお待ちしております。

ラストの歌も子供向け特撮っぽいというか、出だしがちょいダサ…いやそこは個人的な好みですけれども。

まあ、そういうわけなので、もしも出来るならば、また別な本丸の劇場版、出来ましたらシリアス寄りなお話を所望いたします。
そこに少し可愛さや日常が入るくらいが良いんですよ…。
(大事なことなのでしつこく言ってみた。笑)
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