テリヤキ

映画刀剣乱舞-黎明-のテリヤキのネタバレレビュー・内容・結末

映画刀剣乱舞-黎明-(2023年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

これって刀剣乱舞なの?


あ、すみませんニワカです。ニワカより下かも。。。
舞台二つしか観てません!前作の映画は観ました!ウスッ!


正直前作の映画の出来が良すぎたってことに尽きますね。それが皮肉にも今作への呪いになってしまったと。あぁ悲しいかな。

前作はエンタメとしても面白いし歴史物としても完成されていました。
なんたって擦られすぎてもう食い尽くされたと思っていたあの本能寺の変を刀剣乱舞の世界と上手く組み合わせてあそこまで昇華させた脚本の上手さよ!お見事!!
そこに八嶋さんの秀吉と山本さんの信長がハマって正直めちゃくちゃ好きな映画です。
面白い映画を観ている時特有の「え、これ次はどうなるんだろう?」っていうゾーンに入りましたね。


で、今作はどうかと言うと。
現代を舞台にしているせいか歴史物としての深みはまったくと言っていい程なかったです。
一応オープニングで申し訳程度に平安時代が出てはきます。柄本明さん津田寛治さんっていう大物俳優をそこで使ってもいるんですが、なんとそのお二人はそこで退場するんですよ、オープニング以降物語にまったく関わらないというガチの無駄遣い、何でだよ!!

変えられた歴史を修正しようとする中で、本来は生きてちゃダメな人をたとえそれが知っている人でも斬らなければならないっていう葛藤や歴史上滅ぼされる人の無念さ悲しさっていうのが今作はないんですよね、そのほろ苦さが魅力なのに!バーカバーカ!!


ニワカが偉そうによ〜言わせてもらうぜ〜。
これは刀剣乱舞の名前を借りたパロディですな。


もし三日月宗近が女子高にいたら?
もし三日月宗近がカフェで抹茶ラテを頼んだら?
みんなが審神者になれるって設定にしたらファン喜びそうじゃない?
現代の日本で闘うシーン撮りたくない?

なんかアイディアが先に来てそこに無理やりストーリーを乗せたような違和感がありましたね。

山姥切さんが消えた理由も操られていた方法も特に説明がなかったのも悲しかったです。
あれだけ引っ張っておいて「結局操られてなかったんかい!!」からの「あっ、えっ?操られはしてたのね。あっそうなのふ〜ん」っていう謎のラスト。



実はすべての人間を、時間遡行軍すらも酒呑童子が操っていた。
ー1000年の呪いを成就するために。

じゃダメだったのかい??


酒呑童子役の方のビジュアル100点声20点なのも残念ポイントでした。
無念さがあまり感じられない「俺たちはただ生きていただけなのに!」がもうホント部活で負けた高校生の叫びよ。声って大事なんですね。



でもね。良いところもちゃんとありましたよ。安心してください、ありますよ!

何と言っても殺陣のシーンですね。
スーパーカッコ良かったです。
山姥切が山姥切を斬ろうとして横から三日月宗近が守ろうとしてでも山姥切は三日月宗近も斬ろうとしてそれを防御しつつ山姥切を牽制してって文字にしたらナンジャラホイですがここのシーンはマジでかっちぇーっす。
これこれこれ!観たかったやーつ!!な感じ。三者三様の闘い方でセリフの掛け合いもまた面白い、GOOD。

へっしーの高速道路でのアクションも見応えありました、ちょっと短すぎたけど。
車を使って敵が上から左右からワラワラと湧いてきてそれをへっしーがぶった斬るっていうこれまた楽しいアクションシーンでした。まさに今作だからこそもっと言えば映画だからこそ出来た映像でとても心踊りましたよ。空港も良かった。

ラスト間近の和製アベンジャーズのところはアクションもですがキャラの切り替わりがとても工夫されていて見応えしかなかったです、ありがとね。


アクション以外だとギャルの方のシーンはすべてにおいて良かったです、この映画の唯一の良心。

あと、初めて見る方ではあったんですが小烏丸?の人の演技めちゃくちゃ好きでしたね、なんか父とか言っていましたけど声の出し方と立ち振る舞いがとてもいい味を出してました。良キャラですね、出番はちょい少なめでしたけど。


良いところもあっただけにすっごくもったいない映画っていうのを今作で感じました。光る物はあったんだけど、、、っていうね。

これはもう次作で挽回するしかないな。
織田信長をキムタクに据えてリベンジよ。
頑張れ脚本家の皆さん!!


批判しましたが殺陣シーンとギャルシーンは映画館で見る価値あり!オススメです。

ラバーガールも出てるよ。
テリヤキ

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