jazzyhal

ブエノスアイレス 4Kレストア版のjazzyhalのレビュー・感想・評価

4.5
改めて見直すと、とても瑞々しい一本であるというか、
フレッシュな魅力に溢れた映画ですね。
ウォンカーウェイ監督の、
総じてまだ荒削りな所が残る場面もありますが、でもそれが本作の良さかもしれません。
少なくとも晩年に撮れるような作風ではないです。

それは主演2人の感情の激しいぶつかり合いにも反映されています。
実に生々しい。
よくぞここまで喧嘩するものです。
ただ現代映画では、逆にここまでぶつかり合うような描写はそうそうないかもしれませんね。
90年代だからこその熱気に溢れています。

いわゆるLGBTQというかゲイ映画なんですけど、そんなに嫌味なく観れて、レスリー・チャンはその堕落的な魅力に溢れまくってるし、この当時のトニー・レオンも、かなり三島由紀夫チックみがある男前感。

そして、やはりウォン・カーウェイの
映像がところどころで神がかっています。
ひょえーー、一体全体、どうしてこんなカットが撮れるんだろうというカッコ良さ。
センスフル。
いわゆるカメラ好きやインスタグラマー諸氏も是非良品に触れて、
参考にしてください。笑
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