ドア越しのアングルがよい。
レコーダーを渡されて涙するシーン、チャンとファイの別れ際に抱き合うシーンがグッと来る。抱き合ってるときのお互いに何かを確信している表情は相手に見えていない。でも、確かに同じ思いを感じている。
ファイとウィンの全く安定しないグラグラの関係性。身勝手な愛情表現。それでも忘れられない、いるとぶつかるのに、いなくて悲しい。
少ないセリフで、映像で全部見せてくる。
会いたければいつでも会えるという確信は、ファイにとって(一期一会の人との忘れられない別れを経た若者には)何物にも代え難い希望だろう。
これらが、自分の人生の何かに噛み合って、わかってしまう。
素晴らしい作品だった。