アントワーヌ・ドワネルの冒険シリーズ5作目。すべて劇場で偶然順番に観られたことは、非常に恵まれていると思った。映画の色々を語るのをすっ飛ばすぐらい、サビーヌが可愛い。過去作のショットを所々に挟んでいき、最後の一本であることを痛感して行く。
ドワネルの冒険はこれにて終わったのかな。誰にも理解されない、自分ではコントロール出来ない衝動がしっかり収まったのなら、少しだけ人生に希望が持てる。アントワーヌ・ドワネルの苦悩は、少なからずみんなが持っているものだ。だから振り返りながら、何度もドワネルの冒険を我々は見るのだと思う。現状を上手く折り合いを付けて肯定する。出来る人には出来るけど、出来ない人にはいつまで経っても難しい。あのピアノのBGMを聴くと、アントワーヌ・ドワネルが走っているのが目に浮かぶ。いつかパリを同じように走ってみたい。
