第二次大戦末期ドイツから秘密兵器が極秘裏に運ばれた。
それは人造人間フランケンシュタインの不死の心臓であった。
日本軍はこの心臓をもとに人間兵器を造ろうとしたがそれは広島の原爆によって研究途上で失われてしまう。
そして10年後その心臓から再生した少年が広島の町に現れる‥。
日米合作の力作。
なぜ怪獣映画にフランケンシュタインが?
こりゃ、くっだらないドタバタ映画だろうと思っていたが、テーマはかなり深かった。
フランケンシュタインの生い立ちが悲しくも、ナチスが極秘裏に開発していた生物兵器という設定もよく、原爆が落ちたときの広島が描かれていたのに感動。
山火事の中でのフランケン対バラゴンの死闘のシーンは数ある怪獣映画の中でも最高の場面と言えるでしょうね。
人間がどんどん変質していく中で、どこから怪獣と認識すべきだろう?
当人は知能が低いため、自己主張できない。
人間と認めるか、怪物として観察するか、我が子のように愛するか。
3人の科学者も意見の一致をみない。
理性では割り切れないのだ。
この3人の相克は、『エヴァンゲリオン』のMAGIシステムに通じるものがあるかもしれない。