CHEBUNBUN

100人の子供たちが列車を待っているのCHEBUNBUNのレビュー・感想・評価

5.0
【素晴らしき映画教育】
若い人が映画を1年に1本観るか観ないかの時代になってしまった現代日本。若い人に映画を観てもらう為のヒントがそこにあった。

チリの田舎町、ほとんどの子どもたちが映画館で映画を観たことがない。観ていても「ロッキー」ぐらい。
そんな子どもたちに映画の面白さを伝えに先生がやってきた。

まず、子どもたちにとって抽象的な「映画」に親近感を覚えさせるため、映画を0から作らせる。ゾーイトロープを作らせる。

そして、「列車の到着」から「父、パードレ・パドローネ」を観せる。普通なら「パルムドール作品を子どもが観て理解できるのか?」と思う。

しかし、しっかり映画への愛を植え付けた上で観せているので、子どもたちは興味津々楽しむ。

そう、映画はシネフィルが格式高いものと線引きしてはいけない。誰でも楽しめる娯楽であり続けなければならないことを教えてくれます。

それは教育も一緒、難しいから教えないは罪だ。本作で、映画のテーマ決めで子どもたちが自主的にあるモノを選んだところを観るとそれを痛感せずにはいられない。

「映画の誕生日は1895年12月28日です。
よく覚えておいてください」
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