みーゆー

リバー、流れないでよのみーゆーのレビュー・感想・評価

リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)
4.1
逃避行


束の間の「たった2分間」のデートが、めちゃくちゃキラキラして見えた。ワクワクして、ドキドキして「このままずっと続いたらいいのに」なんて思っちゃうようなそんな逃避行。

3年ぶりにヨーロッパ企画、いや「時間」にボッコボコに殴られにきました。安心と大信頼。最高だよ。今作も最高。訳わかんないままこのループに閉じ込められて一生抜け出せないんじゃないかとさえ思って大満足で帰る。わたしがヨーロッパが好きな理由がたくさん詰まってた。

分かりやすくおもしろいのは「2分間の記憶」が維持されてるところだよなあ。抜け出せないのなら諦める、やったこともないことをやってみる、前クールの続きをやってみる。人間の数だけ「たった2分間で何ができるか」はあるんじゃないかと思えてくる。映画だって観れちゃうもんね!それ、何周目?

ドロステの時よりそれぞれのキャラクターに意味も理由も愛着ですら感じさせてるのよかったなあ。みんなそれぞれ後悔してきたことだってあるもんね、言えなかったことも、いつか言おうとしてたことだって!言うなら今!伝えるなら今!だっていつ「止まって動く」かなんて分かんないだろ!!ちなみに私のお気に入りは諏訪石田ペア。

我らが中川晴樹が出てきた瞬間、おそらく客席全てが笑ってた。上田さんに「おいしいですよ」なんて言われたあの配役、誰もが好きに決まってる。

未来はきっと平和で楽しいからさあ、頑張っておいでよ。伝えたいことを伝えた今なら進めるよ。は〜わたしも2分止まったらどうしようかなあ!とりあえず「初期位置」はビールの1口目でおねがいします!


***

初日舞台挨拶鑑賞。
満員の日比谷toho!おめでとうございます!

3年前のドロステはシャンテの少し小さい
スクリーンで観たなあ。と懐かしくなりました。

淳太監督いわく「2人の逃避行が盛り上がるにつれて雪が積もってる」のならロマンティックすぎて。ずるい。

大寒波も大寒波でほんとうに「奇跡」の作品。
このタイミングで観れて嬉しいです。
たくさんの人が時間に殴られますように!!!