２分間の無限ループ。ありえない状況に巻き込まれた京都の温泉旅館の人々を描いた作品。
ヨーロッパ企画らしく、登場人物たちの言動にくすりとさせられながら、いつのまにか不思議な世界に迷い込んでいく感じが心地いい。
脱力感があって文学的で、音楽でいうと、くるり的映画。アクション超大作もいいけど、こんな感じのゆるい映画もいい。
２分という時間は本当に短いけど、数ラリーの会話はできるし、何かを行動に移すこともできる。
１ヶ月、１年、一生はそんな２分の積み重ねでできていて、何もできなさそうな時間の中で何かをすることで、未来がちょっとだけ良い形に変わるかもしれない。
…という心持ちで生きていけたらいいなー。少しだけ前向きになれた。
ただゆるいだけの映画じゃない。
スリルと笑いと恋と、いろんな要素がやさしく混ざり合って劇場に心地いい時間が流れる映画だった。
