このレビューはネタバレを含みます
「ドロステのはてで僕ら」が非常に良くできていたので、同じく短いスパンをループするSFモノである今作にも期待していた。
それぞれの2分がワンカットで繋がれていく様は非常に気持ち良く、各登場人物達が前の記憶を保有したまま進むので説明の必要がなくスムーズにことが運ぶ。
毎ループごとに少しずつ情報が明らかになっていく話運びはなるほどと思わされるが、正直シナリオの上手さという点では「ドロステ〜」には勝っていない。
どうしても比較してしまい映像としてもアイデアとしても弱いなぁと感じてしまった。
ループの原因を探る段階であっさりとタイムパトロールの存在で疑問を解消してしまったり、そのタイムマシンの簡素な作りだったりとあえての安っぽさを逆手にとった端折り具合は笑える程度に微笑ましい。
全体的に皆の心配事は極めて身近なものであって、それを先に進めたくないという気持ちも分かってしまうような親近感があり観客に寄り添ったキャラクターの造形は良かった。
