ソラ

リバー、流れないでよのソラのレビュー・感想・評価

リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)
4.2
GW最終日は、ゆったりした映画を見て明日から始まる仕事に備えたいと思ったので本作を鑑賞。
ヨーロッパ企画の上田誠によるヒューマンコメディムービー。
舞台が地元に近く、親近感しかなかった。

1月の下旬から3月下旬まで撮影されていた。というのも、その冬は歴史的な大寒波に襲われ積雪により撮影を延期せざるを得なかたそう。ループの度に変わる天候にも注目してご覧あれ。

京都の貴船のとある老舗旅館を舞台に従業員や宿泊客がタイムループに巻き込まれてしまう物語。
ループする感覚は2分。2分経てば場所も食べ物も生死も全て元に戻る。これが秀逸。
長すぎず短すぎないピッタリ2分。実際に計ってみても2分。
撮影のメイキングを見ているとストップウォッチで2分に過不足あればリテイクを行っていたのでかなり大変そう。
さらに撮影もワンカット。個人的には撮影班に最優秀賞をあげたい。

秀でた脚本がこの作品の評価を押し上げている。観客がループに慣れてきた頃に『転』があるので飽きずに見れる。ループにもかなり拘りがあって服や髪型、食べ物に至るまできっちり戻っている。細部にまで注目しながら是非見てほしい。

ミコトがループに慣れてきた頃の初期位置を教えるとこやループを楽しむ様がついクスッときてしまう面白さだった!

大変失礼ながら顔と名前が一致しない俳優さんがキャストの大半を占める中で、ここまで引き込まれたのは嬉しい誤算。演技が全体的に大味なのは舞台向きであることの証左でもあるのだろう。
くるりの主題歌も作品にピッタリで和む。
先日までやっていた「鴨川ホルモーワンスモア」も気になる。
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