ゆかちん

ミッション:インポッシブルのゆかちんのレビュー・感想・評価

2.9
何年か前にM:Iマラソンして観たけど、新作に向けて復習。
新作予告に出てくる人、一作目に出た人だ!てのはわかったけど、どんな役割やったっけってなったので笑。


改めて観ると、映像の色合い、パソコンやシステムとかレトロやなぁと。

そして、色々な関係者がサラサラっと出てくるから、人物関係とか何の陰謀なのかなのを把握するってときはしっかり聞いとかないといけない感じがした。
いつもそうなんだけど、キャラの浮き出し方が後半の作品より薄い気がする。トム・クルーズに特化してるからかな。


IMFに所属するベテラン工作員であるジム・フェルプス(ジョン・ヴォイト)が率いるチームは、内通者の罠によって壊滅する。
唯一生き残ったメンバーであるイーサン・ハント(トム・クルーズ)は、裏切り者の疑いをかけられ、当局から追われることとなり、真犯人を捜し出そうとするーーー。


冒頭がキエフ…ウクライナ。
初めてこの作品を観た時はなんとも思ってなかったけど、ロシアのウクライナ侵攻があった今観るとハッとしてしまった。


このシリーズの元になったのは、「スパイ大作戦」というドラマシリーズの作品だそう。
これを知ってる人がMIの最初の方のことをあまり良い印象じゃなかったと聞いたことがある。「スパイ大作戦って、色んなキャラクターがそれぞれのスキル活かしながら協力するチーム感が面白かったのに、MIはトム・クルーズだけって感じするから」て意見で。ただ、その人も、ベンジーとか出てきたあたり以降の作品は面白いと言ってた。
私はスパイ大作戦を知らないし、最初に観たのもローグネーションやったので「ふーん」くらいやったけど、一作目を観るとその話の意味がわかるかも。
最初は複数人が出てきてそれぞれの役割を割り振り、チーム連携。この辺はスパイ大作戦を意識したのかな。
あっという間に全滅からのトム・クルーズ祭り。
ジャン・レノや今後も仲間として活躍するルーサーも出てチーム感出してるけど、なんか違うよね〜。
あと、製作陣が意図的にトム・クルーズ祭りにしてるんやろな〜なとこもあるし。
こういう風に見直すと、確かにトム・クルーズのみに特化した感じやね。
元々そういうもんやと思ってみてたらそういうもんやけど、複数人が活躍して行くものが前提としてたなら、それを知ってる人が見たら残念になるかもね。


でも、スパイガジェット…変装マスク、爆弾ガム、ボールペンに薬入れてるとか…は色々面白かった。
そして、セキュリティ万全の真っ白な空間に侵入し、宙吊りになるあのシーン。
緊張感出すために無音にしてるのもいいよね。
これから広がって行くM:Iシリーズのみならず、これ以降に作られていくスパイ映画への布石て感じ。
007が先に有名なんやろけど、それだけじゃないんだって感じ。そういう意味では今後の功績に繋がる作品かもね。
それに、指令は「おはよう、(リーダーの姓)君。」で始まり、最後は「例によって、君、もしくは君のメンバーが捕えられ、あるいは殺されても、当局は一切関知しない。」で終わる。指令が終わると「なお、このテープ(またはレコード等)は自動的に消滅する。」というメッセージとともに爆発とかする、みたいな流れはスパイ大作戦からだそう。そういうのを引き継ぐのは大事にしてるんやな。



本当の裏切り者を探し、そのために危険な取引をして…。
イーサン、大胆で無謀な作戦を決行するのはずっと同じだな。
でも、やっぱ若いのもあって、無鉄砲で突っ走る感じも。
あ、それは今もか笑。
でも、その中に余裕さもあるけど、この頃はまだ若造感も。
あと、イーサンに母と叔父がいたんだね。父は亡くなってて。
後半の作品から先にみてたら、家庭なこととか謎めいてたから、そうやったんや!てなる笑。

一番印象に残ってたのは、あの侵入のシーンやったけど、最後の電車の決戦もすごいね。
でも、CG感がすごかったから、なんか雑い印象もある。
車掌さんが唐突にコミカル要素入れてくるし。



クレア役のエマニュエル・ベアール、めっちゃ綺麗。
しかし、フェルプスと夫婦って歳の差すごいな。。
最初から怪しかったけど、やはり。
でもイーサンに惹かれて…てのも、やはり。
あるあるヒロインて感じがした。

マックス役のヴァネッサ・レッドグレイヴも気品あって綺麗。
マックスて男かと思いきや、女性。
この設定はいいし、役者も彼女でとても良かった。しなやかさの中に恐ろしさというか、闇社会で生きてる重みも感じさせてて。

ユージーン・キトリッジ役にヘンリー・ツェニー。
この人や!新作に出てくる人!
この時は別に悪役では無かったよな。
でも、最後マックスに取引持ちかけられてたし、まあ、色々とやり方が強引やったし、ここから色々あって…てことなのか??
むむ、どんな役で出てくるのかな。

せっかくのジャン・レノやのにな〜。
いや、まあ、重要な役ではあるけど、なんか小物感が。。


トム・クルーズカッコ良かった!
でも、この頃よりゴーストプロトコルらへんの方が無敵感ある気がする。


あと、役の出番多い少ないは別として、結構色んな国籍の人が出てるんやね。これもある意味多様性と言える。
アメリカ、イギリスだけでなく、フランス、リトアニア、カナダ、ルーマニア。
ウクライナやプラハと、東欧中欧らへんのトーンてのもいいね。

そして、「冷戦が終わりスパイの時代は終わった」というセリフには、作られた時の時代を感じられたのと、冷戦は終わったはずやのに今また中国が増えて工作員がいてる時代になってるんよな〜と、モヤモヤとしました。
ゆかちん

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