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13人の命のSSSのレビュー・感想・評価

13人の命(2022年製作の映画)
3.5
名監督ロン・ハワードの新作がまさかの配信!
2018年にタイで発生した洞窟事故においてダイバーチームやタイ軍、そして市意のボランティアたちによる救出劇描く。主演ヴィゴ・モーテンセン、コリン・ファレル。
MGMがAmazonに買収されたので劇場公開予定だった本作を賞レース目当てに配信時期を後ろ倒しにしたらしく、内容的にも賞レースには食い込むことは間違いない。

良かった点
・洞窟の位置関係のわかりやすさ
冒頭で子供たちが洞窟探検に向かうくだりから始まり、冠水により生還が絶望的なダンジョンに様変わりしていく様子や、洞窟の各エリアがどうなっているか。今はどのエリアなのかなど非常に分かり易く描いており、観客側もすんなりと頭にはいってくるつくりになっているのは流石という他ない。

・バランスのとれた群像的
本作の大部分はダイバーチームの視点だが、地方首長や軍人チーム、子供たちの親目線などの様子を細かに描き画的に退屈させないような配慮がなされている。肝心の救出劇では徹底したダイバー視点で、洞窟ダイビングの過酷さや救出の望み薄さによる絶望感や臨場感も伝わってくる。

悪かった点
・劇場公開されなかったこと
本作の欠点ではない。でもロンハワードの新作なら巨大なスクリーンで観たかったし観るべき作品だったとも思う。


総評
ロン・ハワードによる実話の映画化といえば『アポロ13』や『RUSH/ プライドと友情』などが挙げられるが本作もそれらにランクインする良作である。配信スルーとなったのは残念で他ならないが、折角の良作が手軽に観られる環境にあるので是非とも一人でも多くの人に見てほしいと思う一品。
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