このレビューはネタバレを含みます
違うと知りつつ勝手に『哭声』連想して観たんだけれどやっぱり全然違った。そりゃそうだ。
ゾンビに見えなくもないんだが、それとは全く違う。ゾンビの方がむしろまだ「歩く死者」としての元「人」たる認知と愛嬌があるが、今作の「これ」は人の要素をほとんど残しつつ、人が「人」であるために最も欠けてはいけない部分が失われている感じ。
それでいて当然のように普通にコミュニケーションも取れて知性も残っているのがめちゃ怖くて、感染してもなお残る「理性」の方にこそ醜さが表れているのが面白かった。
しかしこれはいかんよ。いかんせん。
およそやっちゃいけないことヤリすぎ。
病衣姿のばあさんのバイオ的出で立ちとか、ただのスプラッターにとどまらずしっかりぶりゅんぶりゅん見せてくれる血と臓物などはまだいいとして、赤子殺しに、血塗れセックス、眼窩挿入など、成人漫画でも結構ディープなとこまで潜らんと出会わないような表現がわんさか。徹頭徹尾凶暴で変態。結末までしっかり。
んでモザイク粗いのはいいから、かけるならちゃんとかけてくれ。一瞬映っちゃったとき「見えたよ!」て謎にテンション上がっちまったじゃんか。