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哭悲/The Sadnessのmayamaのネタバレレビュー・内容・結末

哭悲/The Sadness(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

あまりにも画面が真っ赤、内臓特盛グロゴア描写凄まじくて空気薄くなったように感じて苦しくなっちゃった…
最初の静かな平穏さはこれからの不穏さのアオリだな〜とか余裕かましてましたが、思った以上にヤバかったね…未知の突然変異ウイルス、人間の普通の身体や脳の機能はそのままに、欲望や感情の箍が外れるというヤツなので、感染者はいきなり己の中の抑圧が無くなり、開放された残虐性を思いきり見せるターンがくるわけですが…思い切りが良すぎた…。
クレイジーズ台湾版風ですが、最近の欧米は規制が厳しいのでここまでやるの難しそう。
だから規制がやや緩めなアジアンホラーが台頭してきたのかも。
性的なアレコレが開放された人たちも出てきますが、エロス云々どころか凄惨過ぎて目を背けるレベル。
まあとにかくグロゴアヴァイオレンスが痛そう過ぎてキツかった〜。主人公の女性、気は強いけどあんな酷い状況になっていても他人を助ける善良さを持ち合わせてるのにも関わらず、善き人から追い詰められたり死んでいく、理不尽な狂気の世界に飲み込まれてく残酷さを目の当たりにすることになります。
優しい彼氏の中にも潜んでいた残虐性暴力性はどの人間も持っている原始のものなんじゃないかな…あの場まで来たことは彼女への愛情故なのかもですが、でも表面に出てきた残虐性がアレじゃあな…あの場面では絶望するよな…。
感染者は意識も感情もあるらしいから生き延びて病が治ったとしても生きるの辛くなるだけな気もする。
あの一見皆のために初期から病と変異種の恐ろしさを訴えてたらしい研究者みたいな人は自業自得だけどな…むしろこの人だけは感染してないのに己の欲望野望のためなら他人も、赤子ですら利用して使い捨てるとか鬼畜の所業フルスロットルだったような…。
あと、電車乗ってた普通のおじさんがとんでもなくしぶとかった…もともと粘着タイプな人の箍が外れたのかと思うとすぐ隣の狂気感増量で怖いな…。

世界を救う抗体を持っていたかもな、現状の切り札になりそうだった彼女も無慈悲で理不尽なことに…
そこだけは思わせぶりに見せないとか!
今まで大盤振る舞いだったのに!(笑)

残酷地獄絵図…地獄はここにありました。
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