映画の中の人たちが確かにそこに「いる」という感覚が心地よい。
終始ブー垂れた顔をしたミシェルウィリアムズ。異常に良い人も出てこないし、逆もまた然り。不満や不安とまではいかないけど、見ているこちらも日常の小さなフラストレーションのようなものが段々溜まっていく。それらが一気に発散される最後のシーン。こういう決して大きくはない解放感や非日常体験の積み重ねで、私たち自身も日常のアレコレを何とかやり過ごしている気がする。
何か劇的なこととか映画的なことって、普通の人にはそんなに起こらないから、だからこそあの解放のシーンには感動があった。
ポートランドの人や街の雰囲気はあんな感じなのかな。カリフォルニアとはやっぱり結構違っているように見えた。
