このレビューはネタバレを含みます
人間性を削って芸術に注ぎ込む神聖なる行為と、人間性なしに生きたくないという欲望との葛藤。安らぎと緊張感が澱みなく入り混じる静かな日常≒芸術映画。
とにかく人々が芸術に打ち込むシーンが全て美しい。そして役者の演技が適度に人間性を見せてくれる。まるで映画全体で上記のテーマに向き合っているような真摯さがどうしようもなく好きだ。これだけで今年1番に推したくなる。
そして最終的な解というのがまさに映画でしか導出できないもので、この監督の映画への信念を観た。これでよい。これで僕の理想たるアメリカ映画はしばらく安泰だ。