ここにて写されていない主人公の表情がどれほどあったろうか。
鳩に愛着を抱き始めてから、どんな表情で朝起きて夜眠りに就いたのか。
人生経験で見方が変わる映画やった。
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ちなみに関係ないけど、先々月くらい。
my guyと闊歩していたところ高知中央公園で翼の折れた鳩を見つけた。広場の妙な空間に独りぼっちでいたため、急遽近くのアンテナショップで段ボールをもらい、「我が家に連れ帰りどうにかしようぜ」と企てる。
こそっと近づき、ビニール袋を使いつつ段ボールにイン…捕らえた!
と確信した瞬間、片方の翼でアンバランスさを保ったまま逃げて飛び去っていった。
あれは火事場の馬鹿力だったな。
殺される、と思い最後の力を振り絞ったのだろう。今もなんとか生きながらえているとよい。
と、本作を見てしみじみ思っていた。
私はそのへんの鳩や鴨すらクソ愛おしいと思うレベルの動物好きなので、本作の主人公の心の機微を感じ取れた。