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別れる決心のhpyyrのレビュー・感想・評価

別れる決心(2022年製作の映画)
4.2
え、めっちゃおもろかってんけど

他の誰にも説明したくないくらい何か掴める人がたまにいて、それには抗いがたく惹かれるっていう、そういう瞬間を細かく描いてる映画で、私の好みやった
最後あっちが◯◯んか?それはどうなん?ってずっと自分のテーマとして考えるけど、それ以外良かった

期待して観に行ってその期待上回るのがまずすごい
あと、もう終わるかな?終わってもいいな、と思ってからもう一回はじまって長いなと思ったけど、(自分的な前半も後半も両方)ずっと面白かった
決定的に好きにはなられへんけど、すごいなパク・チャヌク

不倫の話とか恋愛の話とか、台詞?が気恥ずかしかったら興醒めするから好みのものって少ないけど、これはそういう難所を抜けてて、さらにサスペンス味も入ってるから面白さが倍やった

前半特に、色々監督?のフェチ丸出しやな〜と思ってしょうみキショかったけどそれも分からんでもなくて、とにかくまあ面白かった

ゼミの先生が中国大陸出身の先生やって、その先生の好きやったところをいっぱい思い出してた
日本語が母語の私には馴染みがないけど、でも言わんとしてることは伝わる、いやむしろその言葉の選び方のほうがより想像しやすい、的な話し方をしてた先生

てかソンソレの奥深さこそがこの映画が面白かった理由
ソレの台詞がずーーーーっと良かった
色々わかってるのはずっとソレ
動かしてるのはずっとソレ
胆力のある人やった 好き

刑事は実はずっと追っかけてるようで待ってるねんな
この非対称な関係の描写を今はもう無条件で楽しまれへんくらい勉強してきたから、今回もひっかかるところあった
最後、◯を持ってその関係が逆になるのって、嫌やなと思った。松田青子さんの短編思い出した。

刑事、ドライブ・マイ・カーの西島役とやってること似てる

まあでも、第2,3言語としてでも使う言葉の選び方とか、行動の意図とかリズムとか、合う人はほんまに合う
言語化しにくいけど、好きになる理由には十分で、これよこれと思った

私は悲しい気持ちとか、人とのお別れとかが嫌いじゃないから、別れる決心について詳細に描かれてるこの映画はすごい好きやった

同じ言語使ってても伝わらなさに隔たりを感じて苦しくて楽しかったこと、
違う言語を使ってても感覚を共有できてそれが揺るがなかったこと、
最近自分がやってたことを細かく味わえて満足
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