湯っ子

別れる決心の湯っ子のレビュー・感想・評価

別れる決心(2022年製作の映画)
4.1
最初観た時はお決まりのウトウトもあり、よくわからないけど好きかも、って印象。その後細切れになりつつ2回ほど観て、もっと好きになった。
画が美しくてカッコよくて、とぼけたニヤリ笑いが散りばめられてて。音楽も流麗なのにユーモラスだったり(カスタネット?の音好き)。
初恋をしたみたいな刑事の表情が、かわいらしくおかしくもあり。
男を惑わすファム・ファタールといったら何かしらムカつくところがあるものなんだけど(まあ嫉妬なんでしょうが)、このソレという女にはまったく嫌な感情が湧かなくて、この刑事と一緒になって綺麗だ…素敵だ…可愛い…とうっとりした。単純に私がタン・ウェイを好きなだけかもしれないけど。
取り調べ室でふたりで向かい合って、とっても美味しそうなお寿司を食べたあと(この時のタン・ウェイのお寿司の食べ方がまた良い)、テーブルを片付けるシーンがすごく好き。おしぼりで交互にテーブルを拭いて、紙袋にポイっと捨てる。終始無言なのに、なんか楽しそう。
スマホって、映画の中ではとかく悪者になりがちだけど、ロマンチックなアイテムとして使われてるのも新鮮だった。おばあさんの家で流れる歌謡曲も良かったなあ。
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