稲菜鰻

別れる決心の稲菜鰻のレビュー・感想・評価

別れる決心(2022年製作の映画)
3.9
カメラワークの妙


冒頭シーンから
どことなくシュールな可笑しさが漂っていて
パク・チャヌクという人はこういう作品を作る人なのか?と。他の作品を観ていないので。

とにかく主人公男女の駆け引きが、バシバシと駒を叩きつけながら詰将棋をしているような感覚があり、
特にタン・ウェイの男を翻弄しつつ惹きつける仕草の数々が、名人芸につぐ名人芸で、怖かったり笑ったり、やはり目が離せない役者だなと感心しっぱなし。
全体の7割方は謎めきつつも笑えるコントという見方が正しいかはともかくとして、パク・チャヌクの歪みがとてもオープンな形で現れたエンタメだと思う。

ただハングルと中国語話者の間のコミュニケーションのズレみたいな部分は字幕では伝わらりづらく、作品の妙という点では理解するのにいろいろ修行が足りませんでした。
稲菜鰻

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