◆あらすじ◆
刑事のヘジュン（パク・ヘイル）は山から男性が転落死する事件を担当する。亡くなった男性の妻のソン・ソレ（タン・ウェイ）と対面したヘジュンは彼女が殺害したのではないかと疑うが、その一方でヘジュンは彼女の魅力に惹かれていく。
◆感想◆
妻帯者のエリート刑事が事件で容疑者に惹かれて溺れていく姿を描いており、刑事と容疑者がその関係が特別なものになっていくことでその周囲の人間関係が壊れていく様子が現実的て魅力的でした。
刑事のヘジュンは最年少で出世したエリート刑事で、妻とは週末婚で良好な関係である模範的な人物として描かれていました。しかし、被害者の妻のソレの取り調べを繰り返すうちに彼女の魅力に惹かれていきます。ヘジュンとソレの関係が深まっていく展開は特に珍しいものではなく、普通の描写だったと思います。
しかし、ヘジュンが最初の転落死の事件について真実を掴むことで、ストーリーは大きく変わっていきます。ヘジュンとソレの関係が一筋縄では行かないものになります。
本作の特徴として、ヘジュンの心情は常時、描かれており、それに対してソレの心情は深く描かれておらず、終盤にならないと分からないところにあります。これはソレの存在の曖昧さがストーリーの肝になっているため、ソレの正体を観ている側に掴ませないようにしているのだと思います。自然とヘジュンの視点でストーリーを進めていくので終盤の劇的な結末につながっていて面白かったです。
結婚、職業といった社会的繋がりとは別次元で愛欲の繋がりがあるのかなと思わせる作品でした。なかなか面白かったと思います。
鑑賞日：2024年4月1日
鑑賞方法：Amazon Prime Video
