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別れる決心のKのレビュー・感想・評価

別れる決心(2022年製作の映画)
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皮肉が効いた面白い映画のアイデアだとは思う。「美人の容疑者ソレに恋をしたエリート警察官が主人公。捜査が進むにつれお互いに愛が深まる。一度は離れるも、ソレは再会するためにとんでもない手段をとる。」と聞かれたらあーおもしろそーと思う。でも、面白いアイデアをそのまま高度な技術で実現しただけのようで、物足りない。
本人も最後「あーもう、じれったい!」と叫んでたけど(笑)じれったい状態を、演出の力で二時間以上退屈せずに見ていられるでしょ?すごいでしょ?って感じの映画なんだよな。私は退屈したけどね。
取り調べの出前、アップルウォッチの録音、リップクリーム、などなど、演出すごいでしょーと言わんばかりに。わざとらしいよ。
もっと人間が見たい。
この女のこと、結局ちっともわかんない。
賢いのに、なんでわざわざ手間も時間もリスクも必要な手段をとるのか。それは皮肉が効いたストーリーラインを成立させるためだけではないの?つまり作者の都合では?
編集面でも、なんのためにやっているのかわからないトランジション(主人公の顔が画面を横切る、薔薇の花束のズームイン・アウト)にいらっとした。
一番いらっとしたのは、ソレが自分の呼吸を聞かせることで主人公を寝かしつけるシーンにBGMがついていたこと。邪魔でしょ。聞かせて。
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