たけひろ

逆転のトライアングルのたけひろのレビュー・感想・評価

逆転のトライアングル(2022年製作の映画)
4.0
「平等」とは。

バレンシアガとH&Mでのモデルの表情、ファッションショーでの観覧席トラブル、ディナーでの支払いについての議論など、序盤の色々で期待値が高まった。

安価ならば媚び、高価ならば高慢となる。

確かに。

誰かがポジションを得たなら、誰かが弾かれる。

確かに。

誰かが得をすれば、誰かが損をする。

確かに。

この世界に平等とは存在するのか。

男女。

貧富。

人種。

ファッション業界でも、豪華客船でも、無人島でも、社会の縮図を描こうとする企みがそこかしこに。

金が一切の意味を持たない状況となれば、サバイバル能力の秀でた者が、ヒエラルキーの頂点となる。

トランプの大富豪でいうところの革命。(元大統領ではなくて)

物と人の価値についての皮肉がしつこく描かれていて、その居た堪れ無さが皮肉なユーモアに昇華されていた。

前二作でも感じたけれど、この監督とは友達になりたくないなあ笑

今後の活躍が期待されていたであろう、ヤヤ役のチャールビ・ディーンが美しく、演技も自然で素敵でしたが、若くして亡くなり、本作が遺作となったそうで残念です…

彼女のラストの台詞をアビゲイルはどう感じたのか。

武器商人ご夫妻のエピソードのオチがとても微笑ましかったです。

私のトランプの数字は一体いくつだろう…
たけひろ

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