「平等」とは。
バレンシアガとH&Mでのモデルの表情、ファッションショーでの観覧席トラブル、ディナーでの支払いについての議論など、序盤の色々で期待値が高まった。
安価ならば媚び、高価ならば高慢となる。
確かに。
誰かがポジションを得たなら、誰かが弾かれる。
確かに。
誰かが得をすれば、誰かが損をする。
確かに。
この世界に平等とは存在するのか。
男女。
貧富。
人種。
ファッション業界でも、豪華客船でも、無人島でも、社会の縮図を描こうとする企みがそこかしこに。
金が一切の意味を持たない状況となれば、サバイバル能力の秀でた者が、ヒエラルキーの頂点となる。
トランプの大富豪でいうところの革命。(元大統領ではなくて)
物と人の価値についての皮肉がしつこく描かれていて、その居た堪れ無さが皮肉なユーモアに昇華されていた。
前二作でも感じたけれど、この監督とは友達になりたくないなあ笑
今後の活躍が期待されていたであろう、ヤヤ役のチャールビ・ディーンが美しく、演技も自然で素敵でしたが、若くして亡くなり、本作が遺作となったそうで残念です…
彼女のラストの台詞をアビゲイルはどう感じたのか。
武器商人ご夫妻のエピソードのオチがとても微笑ましかったです。
私のトランプの数字は一体いくつだろう…