形骸化した気候変動対策、不毛なフェミニズム議論、慈善家ぶってる上流階級…
そうなってしまってる意識高い系をを痛烈に批判したいのはわかるんだけど、私はこれをコメディとは呼べないと思った。あまりに正面から風刺しすぎてて、ユーモアがあるとは言えない。
ただ相変わらず冷笑的だし、イライラを増幅させるしかけを画面の中に仕込んでるのは、オストルンド監督らしいなと思った。
（何作品か観てしまったあとで、新鮮味は感じられなかったけど…）
唯一、フェミニズムを声高に主張する世論もある中で、ファッション業界の男女格差という一つの実態を取り上げて描いたことは良かったと思う。弱い立場に置かれてる男性が主張してる場面ってあまり観ない。
俳優たちは良かったな。オストルンド監督の作風の中で自然で、のびのびと（時には殻を破りながら）演技してるように見えた
