このレビューはネタバレを含みます
かつてこんなに皮肉に溢れた作品見たことあっただろうか??と思ってしまうほど、すごい作品だった。
冒頭から偏屈な人間ばっかででもシュールで、これはパンフレット買わなきゃと思ったのに、大荒れの船の中での嘔吐シーンでこっちまで気持ち悪くなり、パンフレットやっぱいいや、、と思ったが、無人島に移ってからやっぱり傑作かもしれない、と考えが変わった。
無人島でのトイレ係の女性の行動は、一見過剰で誰からも嫌われるように見えるが、でも世の中のシステムそのものだし痛烈な皮肉だな、と思う。
お金や権力を持ったおっさんが若い女の子を愛人にするのと一緒だし、能力や知識が持った人間が富を独り占めするのは映画館から一歩日常に戻れば当たり前過ぎて何ら気にしていないだけでそこら辺に溢れている。
最後のヤヤの言葉、島でのトイレ係の女性の能力を認めてキャプテンと崇めているのにやっぱりどこかで下に見ているところがあって、トイレ係の女性が最後殺してしまうのも理解出来た(彼氏が必死になって走ってるシーンからヤヤは殺されてしまったと推察した)