『ザ・スクエア 思いやりの聖域』に続きカンヌ国際映画祭にてパルム・ドール賞を受賞したリューベン・オストルンド監督作。冒頭のオーディションのやりとりに始まり、すべてのダイアローグに現代社会を冷ややかに見るドライなユーモアが溢れていて、個人的にたまらない!
ルッキズムの軽薄さに始まり、豪華客船に乗る金持ちたちに一人として高潔な人物がいないんだよね。笑 金持ちの道楽と船長の間抜けな選択が重なった結果、ゲロゲロな大惨事が起こる、という描写を爆笑しながら拝見。
一方で、「地球という船が沈むときって、こういうことなのかもしれない」と思い、空恐ろしくなった。某国の独裁者たちしかり、某国の大統領候補者たちしかり。彼らにこの星の行く末を左右する力があるのって、普通に考えて問題だよね。誰にも頼らず生き抜けるサバイバルスキルを磨く必要も改めて認識させられる。なんていい映画だ…!