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ヨーロッパ新世紀のsnatchのレビュー・感想・評価

ヨーロッパ新世紀(2022年製作の映画)
4.5
バベルの塔状態🌪️世界中の八百万の神々は国境を超えて冷静に話し合い大バカ人類滅亡へのカウントダウンを既に始めている⁉︎⁉︎
以下、内容に触れています






その土地により、習慣や歴史、宗教で固められた思考の岩盤はびくともしない。それが多数の意見となれば、いくら正しい意見を主張してももう無理だ。相手の話しを一切聞こうとしない。単一な言葉と思考のテロ
多様な色があるはずなのに、映画は暗青色1色に染まっていく

世界は流転していて、自分達だけが考えを変えないなんてもう通用しないという事が通用しない

あの子の声
死んじゃ嫌だと人を思う心
不毛な言い合いの裏で、大事な命も絶たれていた
1番小さな個の単位を思えば、誰でも家族や友人知り合いがいて、私とあなたは同じ人間なのであるが
それを象徴するようなグラス演奏のシーンの素晴らしさと、あの一瞬で空気切り替わる戦慄

拳を振り上げる事しか知らない男は愛する人を守る方法考えが出てこない
この人を主人公に置くから現実味がある。火種を遠くから傍観しているのが現実の私たちだろう
子どもは、これからどうやって育つのだろう
こんな大人達を見ながら

MRI検査の父親の脳の画像も難解だったが…
この世界を断面に切れば、地政学や紛争の歴史、宗教地図とかの数字や分析ができるのだろう
この映画も、この世のもう巻き戻せない絡まりまくった解けない現状をスクリーンに記すだけ
一体どうすれば…という感情わいてくる
病気の父親にも誰にでも言葉をかけていくしかない、と島国ニッポンに住む私に言えるのは、たったそれだけ

スリランカ人の彼らは声なき羊ではない。先ずは挨拶から始めて。彼らにも今、何を思っているのか、意見を聞くべきであり
ラストへの流れと熊さんには…謎!謎!謎!
身勝手な人間に熊神様も頭にキタ⁈考えていたらスリランカ人の彼らにだって怒りや憎しみ吠える立ち上がる時があると思った。同じ人間だから。人を追い詰めても、平和にはならない事は誰もが嫌というほど知っているはずなのに

ルーマニアの民族のるつぼである小さな村のミニマムな話しは、日本でも日本人同士でも不寛容な争いを思い起こさせる

たくさんのテーマが隠れていた…難解すぎたが、頭冷やして、また何度でもじっくり観たい映画となりました。だから高得点でお願いします
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