このレビューはネタバレを含みます
性別だとか関係だとか何も気にすることもなく、ただただ仲良くしていた2人の子供が、社会(学校)に出ることによって、人目を気にし、振る舞いや行動を変えなければならなくなる描写が生々しく、ただ世界中どこでも誰でも、「普通」に起こりえそうと思うと、やるせなく胸が締め付けられた。
マジョリティの視線、価値観って怖い。しかもそれは何の悪気もなく、無意識のコミュニケーションでもあったりする。
レオ中心で話は進み、レミの心情がほとんど見えず、もう少し知りたかったけど、実際、人がいなくなってしまうときは、この映画のように人知れずその人の中でいろいろな気持ちが渦巻いて、悩んで、葛藤して、身近な家族でさえ、誰にも本人の気持ちがわからないままということが多いのかもしれないと思った。
お花畑の景色とそこでの仕事風景が綺麗だった。お花畑は一度全て綺麗に土だけになっても、時期がくればまた苗を植えて綺麗な花が咲くけど、人はいなくなってしまったらもうやり直すことができないから。自分も他人(ひと)も大切に。
