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CLOSE/クロースのanneのレビュー・感想・評価

CLOSE/クロース(2022年製作の映画)
4.6
美しい映像と残酷な現実の対比で、とても苦しい映画だった。
明るいシーンでは明るい映像、暗いシーンでは天気や映像の明度をコントロールして主人公の気持ちを表現しているのがよくわかった。レオとレミのセリフは少ないが、表情や涙、間だけでも充分に観客に感情を伝える演技が本当に見事だった。
子供だからこそ、無邪気で何気ない言葉が相手を傷つけることが多々ある。レオとレミ、2人が2人だけの世界で幸せでいられたらよかったのに。失ったものは2度と元には戻らないということを、痛いほど思い知らされる作品だった。
観終わったあとの余韻が抜けない…気づいたら静かに涙が流れているような、そんな作品でした。


観終わったあとパンフレットを購入して、とりあえずさらっと読んだんですけど、レオ役の子役さんは監督自ら電車で見かけてレオ役のオーディションを受けないかと声をかけて、実際にオーディションでこの役を勝ち取ったそう。レミ役の子役さんも初の映画出演で、オーディションでレオ役の子と2人でのコンビが素晴らしくてそのまま起用されたらしく、すごいなぁと思いました。何気ないことがきっかけでカンヌで賞を取るような映画に出演することが決まるんですね。
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