コーディー

CLOSE/クロースのコーディーのレビュー・感想・評価

CLOSE/クロース(2022年製作の映画)
4.1
その眼差しに宿る親密とまだ明確ではない感情を抱えながら寄り添うレオとレミ。そんな関係を揶揄い定義したがる同級生の存在が、二人の世界から無邪気さを奪い戸惑いを植え付ける…一緒に戦えない遣る瀬無さと罪悪感、それでも追いかけてしまう愛情深い視線に心抉られた。大好き!

オーボエを吹くレミを見つめるレオの表情が無意識に惹かれ合う感情を物語ってたし、だからこそ二人の関係にごく自然に流れる絆が唐突に〝普通じゃない〟という抑圧に晒される残酷さ。
13歳の少年にとって余りにも切ない自我の揺らぎを見つめる展開、レオの大きな瞳に映る悲痛なる叫びが胸に焼き付く。

友情か愛情かなんてわからないし、それを確かめ感じ合えるのはレオとレミだけのはずなのに…
美しく切り取られる二人だけの時間に徐々悲しみが充満する程に、頼むから純真な二人を放って置いてくれ!って願ったしw言葉にならない思春期の傷みを繊細な表情ひとつで魅せる二人の眩さが素晴らしかった!