進藤先生

CLOSE/クロースの進藤先生のネタバレレビュー・内容・結末

CLOSE/クロース(2022年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

① 「ボーイズラブってあんまり観たいジャンルじゃないのよね」と期待せずに観たら、

これは今年観た映画で一番印象に残りそう。
繊細すぎて上手く言葉で表現できないのが悔しいけど😅

2人の少年のセクシュアリティの物語なので是枝監督の『怪物』が思い起こされるけど、私には『マンチェスター・バイ・ザ・シー』
レオとレミの母親の苦悩と葛藤、そして再生を描いた物語かと。

レミが校庭でレオに対して感情を爆発させる場面から涙腺が緩みっぱなし。

衝撃の出来事からは、いつか訪れるであろうレオとレミの母との“あの場面”を想像して、ふたりの心情を読み解きながら観てしまうから尚更。


② ラストは、ようやく前へ進み出したレオ(辛い思い出の地から離れたレミの家族も)
決して「辛い」「悲しい」だけの映画ではない。


③ ルーカス・ドン監督🧔🏻‍♂️

「この映画には2人の少年が抱き合っているシーンがあり、それを目にした僕たちは、この2人が同性愛の関係なのではないかと想像してしまいます。
つまり僕たち社会は、そのように関係性を無意識に“レッテル貼り”してしまう。そこへの提言こそ本作の目的でテーマなのです。
人と人の親密な関係をセクシュアリティというフィルターを通して判断していいのか。そのレッテル貼りを世界が放置した結果、特定の人たち、つまり子供たちが悲しい現実に直面していることを訴えたい。
それが僕がこの作品を送り出した理由のひとつです」
進藤先生

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