そんな感じ

CLOSE/クロースのそんな感じのレビュー・感想・評価

CLOSE/クロース(2022年製作の映画)
-
カンヌのコンペティション部門でグランプリとったということで気になって見に行ったが、賞を受賞するほどのものではあるなと感じた。一人一人の悲しみ方があって、誰のせいでもない、そんな物語だった。
映画を振り返って気がついたのだが、レミは浴室で自死を図ったのだろう。あの一瞬の壁のヒビのようなものは、鍵を無理やり壊したことを意味しており、レミが鍵をかけてシャワーを浴びているといったシーンはその伏線だったのか、と、今気がついた。そういう意味でも、言葉ではなく映像で解説するような映画だった。映像でしか語らないからこその、自然さや緊張感があり、とても洗練された映画だったと感じる。

特にレオとレミの母親とのやりとりは、互いに語りたいものがあるけれど語ることが躊躇われるといったシーンが多く、その躊躇いという感情の発現こそが、互いへの親愛の裏付けになっていると感じたし、また、それとともに、レミに対する愛も表現していると感じた。

レミ、レミの母、レオ、レオの母、の気持ちがピンと張って今にでも切れてしまいそうな、そんな感情をよくここまで演技で表現できていると感じた。とにかく演技がうますぎる。

花の根を粉砕するシーンは、まるで、2人の大切な関係の変化や崩壊や終わりを暗示しているようだと感じた。また、骨が折れて治るというのもレオの心情を暗に示しているのだろうと思った。レミは内向的でレオは外交的、レミの浴室は自分1人だけの世界を、レオの海は広い世界に出ていくという暗示。監督暗示好きやなあ、純文やん、

レオとレミの母親はなぜ心の通じ合いっているようなシーンが多かったのか?というのは、レミに対してレオは親のような役割を多少なりとも担っていたからなのではないかと思った。
また、レオはなぜあのタイミングで母親に自分のせいだと打ち明けたのか?というのは、腕の骨折が治った後、つまり、精神的な傷が治り、打ち明けることのできる準備が整ったから。骨折をしたのはレミの家に行きレミの部屋を見てレミが本当に亡くなったという現実に向き合った直後、骨折が治ったのはレミの母親に本当のことを告げることのできた直後、つまり、アイスホッケーやアイスホッケーによってできた骨折はレオの精神状態を表現したものだったんだあああ、気づくの遅い、ばかあ!、だって、レミとのアイスホッケーの会話はアクリル板越しだったしさ、全部アイスホッケーのシーンはそういうことじゃんか!、、という自己解決、はいはい、


それから、追加で、レオの腕の細さが明らかにレミが死んでから細くなっていってるような気がしたのでだけれど、まぼろし??

それから、レミの死の原因は?それはもちろんレオからの拒絶ということもあるだろうし、元々のレミの繊細さも理由となるだろう、だが、足りない、それだけで、人は死を選ぶのか、私の想像では、レミはマイノリティなジェンダーで、レミにとってはレオからの拒絶は社会からの拒絶はでもあり、その社会的な反応からレミは人生を閉じることを選んだのではないかと思った、レミは誰にも相談できない分類の苦しさをこれ以上抱えることはできなかった、そんな、感じなのかな、わからない、、、だけど、すごく良かったよ、なにを持って良い映画とするのかは難しいけど、私は好きだった、純粋さ、真っ直ぐさ、清さ、そんなものを自分にはないからこそ惹かれてしまうのかもね
そんな感じ

そんな感じ