前作「ガール」がとても衝撃的だった。私の周りには映画を観る人はとても少なくて、特にこのような作品を観るような人はいない。でも誰かと語り合いたくて堪らなかった。
トランスジェンダーの人達の苦悩を、さもわかったような理解ある口ぶりで語るのは絶対に止めようと思った。
そして今作。辛いお話だった。
削ぎ落としてシンプルな語り口。細やかなエピソードで物語を進めていき、観客に少年の心の移ろいを解らせていくのが素晴らしかった。
レオ役エデン君のアップで語る表情の素晴らしいこと。
子供は残酷なのだ。そんなに悪気があって、2人の仲を冷やかしたり茶化したり言っている訳ではない。でも思春期の少年達の心には奥深く刺さっていく。
ただの友達だって、親友だって、恋人だって、
なんだっていいよ。とにかく一緒にいて楽しくて大好きで大切にしなきゃいけない。
でもそんなことは大人になってからわかる。
