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CLOSE/クロースのskipのレビュー・感想・評価

CLOSE/クロース(2022年製作の映画)
4.1
少年たちの思春期の独特な繊細な関係性とそれを取り巻く大人たちを描いた作品。

レオとレミは家族ぐるみで仲良し。2人の仲の良さは周りのクラスメイトから冷やかされるほど。そんな2人の関係がほんの小さな傷が入っただけで、大きく歪んでいく。それは、彼らがいろんな経験を重ねて、ちょっと大人になれば、修復できる傷なんだと思うけど、それが出来ない少年たちの極狭いコミュニティの特有の空気感を絶妙に表現していると思う。
そして、多くを語っていないのに、レオ、レミ、彼らの家族たちの気持ちが伝わってくる繊細な表現が胸を打つ。花畑の鮮やかな色彩とそれが表す季節の移ろいも素晴らしかった。

主人公のレオは、透けてしまうのではないかと思うほど透明感あふれる容姿と演技で、いまこの瞬間でしか出せないであろう魅力に溢れていた。
そんなレオのラストシーンの表情に、こちらの気持ちはさらに掴まれて離れられなくなりました。
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