サマータイムブルース

CLOSE/クロースのサマータイムブルースのレビュー・感想・評価

CLOSE/クロース(2022年製作の映画)
4.2
「Girl/ガール」のルーカス・ドン監督長編2作品目

コレは目はカピカピ、鼻ぐじゅぐじゅのハンカチ必須映画でした

中学に上がる前の最後の夏、レオ(エデン・ダンブリンくん)とレミ(グスタフ・デ・ウェールくん)は幼馴染で、大の仲良しでした
遊ぶのも一緒、通学も一緒、食事も一緒、寝るのも一緒
2人の友情が瑞々しい
やがて、2人は揃って中学に進学し、同じクラスになります

そこで、新しくできた女子のクラスメートに、あることを言われます
その一言に深く傷ついたレオは、レミを次第に遠ざけるようになります
そして、事件は起こります・・・

無垢で、残酷で、危うさの残る少年時代の心情が繊細に描かれています
誰もが親友と喧嘩したり、同性に憧れたり、嫉妬したり、体裁を気にしたりする経験ってあるんじゃないのかな

2人が走り回る草原や花畑の映像が美しい
校庭で遊ぶ風景とか、授業の様子、家族の食事のシーンとか、演技してる、というより、普段の日常をカットしたような自然な演出です
過剰な演技はありません

レオの苦しみやレミのお母さんソフィ(エミリー・ドゥケンヌさん)の哀しみがヒシヒシと伝わってきて、感情移入してしまいます
ソフィの気持ちを思うと、胸が苦しくなります

何気に、レオのお兄さんが一見乱暴そうに見えて、実は優しくて、弟思いのすごくいい奴なのがポイント高いです

この監督さんはずっと追いかけたいなと思いました
余韻の残る映画でした