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トリとロキタのrのレビュー・感想・評価

トリとロキタ(2022年製作の映画)
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ロキタに駆け寄って名前を呼ぶトリの声が反芻される。大人の世界が立ち行かなくなったとき、いつも子どもが犠牲になる。搾取の連鎖は子どもを巻き込み、2人を助けようとする大人が1人もおらずこのような境遇の子どもがさほど珍しい存在ではないかのように描かれていることから子どもの移民問題の常態化が窺える。まるで自分の光のようにお互いを守り続けるふたりの強さが本当に苦しい。持たなくて良い覚悟や、知らなくて良い苦しみが子どもには絶対にあって、それを知っている子どもを見るのは辛い。身体に触れ慰め合うシーンが多くあり、それが途切れて2人の人生が変わる。触れる、触られることの大きさを思った。
ラストでトリがあの場に居られるということがどういうことなのかよく考えたい。
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