ボギーパパ

トリとロキタのボギーパパのレビュー・感想・評価

トリとロキタ(2022年製作の映画)
3.3
劇場2023-32 DENKIKAN

4/18朝日新聞掲載
川和田恵真監督とダルデンヌ兄弟監督の対談記事は衝撃を受けた。川和田監督の
『マイスモールランド』、移民家族の作品は未鑑賞なれど評判はすこぶる良く興味深い!
日本は移民に対して未だ全くと言っていいほど理解が進んでいないと言える。

本作の監督たちも、この移民の現状を大いに憂い本作を撮ったそうな。
彼らが見た移民の子供たち、、、母国を捨てて移住し苦労に塗れて疲れ果てて、、、
精神分析医の話として、現実を見たくなくて常にまどろんでいるような症状の子供が多くいるとの事。そうでもしないと子供は自分の精神を守れないのであろう。

そしてベルギー、この国も移民に関しては深く悩み苦しんでいる。もちろん移民の方も同様に深く傷つき悩み苦しんでいる。

2019年ラジ・リ監督の『レ・ミゼラブル』はフランスにおけるこの問題に真っ向から向き合い描いた作品。驚くべき作品であったのは記憶に新しい。移民に関する作品は多く良いものがあるにも関わらず、一向に事態は進展していないのであろう。

さてトリとロキタ、生まれた国もちがい、ボートで出会って以来、真の姉弟のように支え合って生きている。そしてロキタは闇の道へ囚われ、トリと離れ離れに、、、

またトリは才気活発!多くの頭脳プレーでロキタの下へ、、、しかしそれが仇になり。

重い雰囲気に劇伴もなし、その上この結末、、、余韻もなし。こうなると辛いだけで、、、厳しい作品でした。
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