kazuo

クライムズ・オブ・ザ・フューチャーのkazuoのレビュー・感想・評価

4.4
まさにクローネンバーグの集大成!
ビデオドローム、裸のランチや戦慄の絆を思い出させるグロテスクなビジュアルは、現代からイメージする未来とは程遠い80年代に描かれたような未来世界。
新たに生まれた内臓(腫瘍)は内から生まれたアート、つまり彼の作品?
身体の進化による痛覚の喪失は、現代から見られる愚鈍な痛みへの感性?
遺伝する事の無いはずの、人為的後天的要素の遺伝は同じ作風の息子?
これは以前観たクローネンバーグが自身の遺体に寄り添う短編の、アンサーとしての長編なのだろうか?

などと色々楽しく考えさせられ、その世界像にどっぷり浸かれる怪作。
好きです。
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