SNOW

クライムズ・オブ・ザ・フューチャーのSNOWのレビュー・感想・評価

3.0
「イグジステンズ」以来のボディスリラーということで、久々に劇場クローネンバーグした。

肉体はモジュールでありテクノロジーと地続きなものとしこれまでも描いてきたクローネンバーグだけど、今回の七面倒くさい椅子や、寝心地最悪そうなベッドはとりわけ悲観的な末路。自動解剖マシーンは前時代の遺物になっているどころか本来の目的を逸脱し見せ物として使われている。痛みを感じなくなるのは進化ではなく究極の退化であるという皮肉も強烈。マイクロプラスチックを消化できるチョコバー?を密造する集団など、問題の本質を取り違えた輩はいつになってもいなくならないのだという先生の声が聞こえて来そうだった。
SNOW

SNOW